※この文章は、該当する方々に向けて書いています。無関係な方々はスルーでお願いします
准教授は、エコーのモニターを指差しながら、妻の胎盤の状況を説明してくれたました。
画面の胎盤は、ところどころ黒い点のようなものが見えます。
大きさもまばらで、密度もバラバラです。
「これが奥さんの胎盤の状況です。
ところどころ見える泡状のようなものが見えるのが
おそらく、胞状奇胎では無いかと思われます。」
と、告げられました。
「胎盤の異常であり、そのような泡状の部分は
胎児に必要な栄養を送ることが出来ません。
胎児が大きくなることは無く、通常は流産するはずです。」
准教授は、平然と淡々とした口調で話します。
「心音は聞こえているので、このまま様子をみましょう。」
この日から、1週間毎に診察に通うこととなります。
普通の妊婦だと2週間毎で良いんですが、、。
妻のカルテを覗き見ると
「ハイリスク」と分類されていました。
確かに「胞状奇胎」の症状の中で
hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の値が、正常妊娠よりも高くなります。
特徴的な症状としては、妊娠初期の子宮出血、妊娠週数に比べて子宮が大きい、強いつわりなどがあります。
とありますが、hCGとは妊娠ホルモンのことです。
その数値がつわりと連動している
妻のつわりの酷さに納得しましま。
この日、妻は診察室を出てから寝るまでずっと泣いていました。
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